花咲爷
花咲爷はなさじい花咲か爺さんむかしむかしのうみん昔昔あるところに、よひょうという農民がおりました。「ねえ の:みん。 こっちむいて。はずかしが:ら:ないで」 はうたうたゆきなかあるぜんぽういながら雪の
花咲爷 はなさじい 花咲か爺さん むかしむかしのうみん 昔昔あるところに、よひょうという農民がおりました。 「ねえの:みん。こっちむいて。はずかしが:ら:ないで」 はうたうたゆきなかあるぜんぽう いながら雪の中を歩いていると、前方よひょうが恥ずかしい歌を歌 なにものたおみ に何者かが倒れているのが見えました。 だれたおおんならっき 「お、誰か倒れている。きれいな女ならラッキーちゃちゃちゃ」 たおぶったいよひょうが近づいてみると、そこには二つの倒れている物体 がありました。 ふたみひとあしけがいちわつる「おやまあ、二つも」見ると、一つは足をケ ガした一羽の鶴。そし ひとあしじじいかんがてもう一つは、足をケガした爺でした。よひょうは考 えました。 たすじい 「うーん、どっちを助けるべきだろうか。爺さんをたすけて、ひょ かねもてあわおおうっとして金持ちだったりしたりすると、ぬれ手にアワの 大もうけかのうせいつるたすつるなに の可能性もあるが、たとえ鶴を助けたとて、鶴が何をしてくれるわ

